1ルーム

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No.2 横断歩道から外れて渡る

横断歩道から外れて渡る。

なんだかいけない感じがします。目の前に横断歩道があるのに、わざわざ直前で曲がるのです。

わざわざやるんですから、それなりに理由があるはずです。一般的には、横断歩道まで行くのが面倒だからでしょう。行きたい場所に早くいけるからです。

僕の場合は、また別の理由があります。

そもそも、横断歩道とはなんでしょうか。交差点付近に多いです。車が曲がるところです。運転中、人が歩いてくる可能性のある場所にきをつける。多くの人の歩く道筋が、横断歩道です。

多くの人の歩く道筋ですから、別の道筋を歩く人は、危ない人と認識されます。運転手も注意を注ぎきれないからです。ただ、車が走っていない道路でも、渡るならヒヤヒヤします。

ヒヤヒヤしながら渡っているとき、車が来ないか心配をしています。車だけでなく、もっと予想できない何かが起こってしまうのではないか。宙ぶらりんな気持ちになります。引き返すことはしません。左右をみた感じ大丈夫そうだからです。しかし渡り切ってしまわなければいけない切迫感が歩みを進めます。挑戦です。

横断歩道から外れて渡るとは、わざわざ橋の端を歩くようなものです。一歩踏み違えばヤバイ崖で、一歩踏み違えばみんなが歩く道です。瀬戸際を渡るのです。

歩みは初めて、慎重になります。ペンを持つ手は、書きたいことがスレスレであるとき動くのです。