坂口恭平を走り書く
断る理由はなかった。ぼくは小さい頃に連れていってもらったロシア人のサーカスしか行ったことがなかった。ぼくには経験がなかった。いまもない。いろんな経験はある。あるはずだ。あるのにかたっぱしから忘れてしまう。いつも何も残らない。それでもいま、…
僕は死者からの附箋を発見し、言葉にしたいというエネルギーを持つと、まずは体を動かしはじめる。勢いよく歩いたり、人とより多く会おうとしたりする。そして、機が熟すると台所へ向かい、妻の前でああでもない、こうでもないと振る舞いはじめる。体をひね…
この記事をお読みになってくださっている方は、坂口恭平さんのことをある程度ご存知なのだと思います。なので、坂口恭平さんがどんなことをしている方なのかは紹介しません。なので、この記事のカッコ書きのところに書いてある「坂口恭平を走り書く」の意味…