【短話】受付ない図書館
えきのすぐ近く。
だれが建てたのかしらないが、石でできたりっぱなビルが一つ。
はいってみると、内側のカベは汚くって、わたしはがっかりしていた。
のぼろうとすると、エスカレーターもない。
階段をあがっていく。
どの階も空き部屋ばっかりだった。
でもある階だけ、つくあかり。
のぞいてみると、そこは図書館だった。
小さな小さな本たちが。
受付にはだれもおらず、まあいいかと思いながら、扉を潜る。
そこは学校の図書館みたいに、数少なく、限られた本棚が。
棚をひとつひとつ、みていく。
すぐに見終わってしまう。
何か借りようと思ったが、受付もいないので諦める。
なにせ詰まっていた。
一つ抜けば、台無しになるのだ。