家の近くに、自動販売機があります。
ジュースではありません。
小さい小包のようなものです。
一体何かというと、枕元に置く。
それで寝れば、その夢がみられる。
いわば、夢見の自動販売機なのです。
値段は、ジュースと一緒で百円台。
何が並んでいるかというと、色々。
好きな人が出てくる夢。
亡くなった人が出てくる夢。
食べたいものが食べられる夢。
したいことができる夢。
こんなふうに、どれも魅力的です。
でも、気持ちが乗りません。せっかくお駄賃もらったのに。
すると、端っこにもう一つあります。
夢を見る夢。
はて、これは夢の中で夢を見るということなのかしら。
僕はそれ以来、目覚めなくなりました。