【ショート】道の道
きんじょにみちが有りました。いっぽんみちです。ぼくはいつも、そこをとおるのがこわかったです。
だって、とってもくらいんです。とちゅうからすぐ暗くなる。おまけに、そこからまがっていて、つづきがどうなっているのかわかりません。だから怖いのです。
でもあるとき、ともだちとはいりました。ともだちは勇気あるひとで、さきにいってしまったのです。どうしようとおもいました。けれど、いく以外ありません。
ぼくはゆうきをふりしぼって、みちをずっとすすみました。めを瞑ってです。けれどしばらくすすんで、めをあけました。すると、おおきなみぞをみつけました。
そっか。ぼくはそう思って、みぞのほうをあるくことにしたのです。そのみぞは、もっとくらかった。でも、楽しかったのです。だからそのまま、くらく暗く、そのみちをすすんでいったのでした。